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ARマーケティングとは?4つの企業活用事例をご紹介
先日AR/VR/MR の違い(https://xr.playknot.co.jp/ar)をご紹介しましたが、本記事では「ARマーケティング」について解説します。
ARマーケティングとは、AR(拡張現実)を用いた消費者・ユーザーとのエンゲージメントを高める手法です。ARをマーケティングに活用する手法は、イベントや観光、商品プロモーションのほか、名刺や雑誌などで多く見られます。
では実際に、どのような企業活用例があるでしょうか。
ARマーケティングにおける4つの成功事例について本記事で集中的に取り上げます。
1.IKEA×AR
「IKEA Place」は、IKEAで取り扱う2,000点以上の商品を、ARで試し置きできるアプリです。IKEAがAppleと共同開発し、2017年より提供を開始しました。
アプリを起動し、家具を設置したい場所にスマートフォンをかざすと、画面越しに実寸大の3D家具が出現。
「空きスペースに置けるのか?」「部屋の雰囲気に調和するのか?」といった疑問を家にいながら解消できます。写真では確認しにくい質感まで再現されているため、商品のイメージをつかみやすく、購入後のミスマッチや返品を減らす効果も期待できます。
・プロジェクト:家具の試し置き / IKEA Place
・目的:購買決定の迅速化と顧客満足度向上
・効果:返品率の低下、購買体験の円滑化
■要点:ARを用いてIKEAは、顧客の心をつかむ新しい購買体験を提供した。
2.L'Oreal × AR
L'Oreal Makeup Geniusはバーチャルメイクアップができるコンテンツです。
スマートフォンやタブレット端末のカメラを使い、画面に顔を映すと、リアルタイムでアイシャドウやチーク、アイライナーといったコスメの体験ができます。
バーチャルメイクで商品を試せるほか、気に入った商品があればそのままECサイトで購入できます。また店頭で商品のバーコードをスキャンすると、その場で該当用品のバーチャルメイクが可能になります。試供品は不特定多数が使うため、衛生面が気になる人にとってはうれしい機能です。
・プロジェクト:バーチャルメイクアップ / L'Oreal Makeup Genius
・目的:顧客エンゲージメントとブランドロイヤルティの強化
・効果:販売促進とブランド意識の向上、消費者の嗜好を理解
■要点:ARを用いてL'Orealは、パーソナライズされた美の体験を提供した。
3.Pepsi × AR
2014年、ペプシはロンドンのニュー・オックスフォード・ストリートにあるバスの待合室で特別な広告キャンペーンを行いました。
ガラスの向こう側に見えている風景の中に、UFOやトラ、巨大なタコの足など、街中ではありえないものが登場。
しかしそれはARを用いたガラスをモニターとして同じ風景の中に作り出された映像で、本物の風景と重なることで、まるで現実で起きていることのように見えているだけという仕組み。
見ている人にとっては忘れられない、非常にインパクトの強いプロモーションとなったのではないでしょうか?
・プロジェクト:ARを使ったバス停での映像プロモーション / Pepsi Max Unbelievable Campaign
・目的:ブランド認知度向上とSNS拡散
・効果:ブランドのリーチ拡大、ブランド体験の強化
■要点:ペプシはARを用いて通行人に驚きと興味を引く体験を提供し、ブランドの認知度を高めるのに成功した。
4.NIKE × AR
2019年、NikeではNikeの公式アプリの中に、誤ったサイズの購入を防ぐことができるよう、ARで足のサイズを測ることができる『Nike Fit」を追加しました。
インターネットで靴を買う人が増えている昨今、Nikeでは自分の足のサイズに合わない靴を選ぶ人が購入者の6割いるとのこと。
スポーツシューズは特にメーカーによって、幅の広さやサイズ感などが微妙に違うため、ネット販売で靴を購入して楽しみにしていたのに、いざ届いて履いてみると入らない、キツイといったことが多々あります。
Nike Fitでは、最新のAR技術を用いて、ほんの数秒で両足の13カ所のデータを集めることができ、足のサイズと幅以などを採寸することができます。このデータは、アプリ内に保存されるので、Nikeの実店舗に行った時にもQRコードを使って店員さんにサイズを伝えることも可能なのだそう。
・プロジェクト:アプリで足のサイズを測る機能 / Nike Fit
・目的:顧客体験の向上、返品率の低減、ブランドロイヤリティの向上
・効果:販売促進、 顧客の個別のニーズに対応、コスト削減
■要点:NIKEはARを用いて、購買体験の円滑化に成功した。
まとめ
4つの事例を通してARマーケティングの企業活用例を見てきました。
AR技術を活用したマーケティングは、商品やサービスの魅力を直感的に伝えることができるため、今後さらなる注目が予想されます。特に画像や動画よりもユーザー体験が良く、購買体験を改善できるため、取り入れる企業は増えていくことでしょう。
株式会社playknotでは、XR(AR/VR/MR)の開発及びコンサルティング事業を行っており、XR施策の導入を上流から下流までワンストップで支援しています。
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